日本科学未来館(略称:未来館、浅川智恵子館長)は今年3月18日から31日に、ヒューマノイドロボット(人型ロボット)「ASIMO(アシモ)」が3月末をもって未来館を卒業するのを記念して、イベント『THANK YOU ASIMO!~未来館卒業おめでとう』を開催する。期間中は、未来館での20年間の活躍を振り返りながら、過去の実演で行っていた動作を見てもらう特別バージョンの実演をはじめ、特設ブースやSNS企画、来館者がASIMOとの思い出に記念撮影を行える機会(一部事前予約制)も設ける。
ASIMOは2000年当時、ロボットが人間の生活空間で活動することを目指し、本田技研工業㈱により開発された。2001年にはレンタル事業用として機能進化を図り、歩行技術の向上による階段や斜面の移動、ユーザーニーズに合わせた専用動作や案内説明も可能になり、2002年の1月、未来館のインタープリター(展示解説員、現在は科学コミュニケーター)として採用。同年1月13日には「入社式」が行われ、毛利衛初代館長から辞令も手渡された。
未来館では、この20年間で累計1万5466回(昨年末時点)の実演を行い、200万人以上(推計)に親しまれてきた。同時に新しい機能の実証実験や限定イベントなど、ロボットと暮らす社会について考えてもらう活動も多数行ってきた。
今回、契約終了に伴い3月31日をもって未来館の科学コミュニケーターを卒業することになった。
ASIMOはこの20年間で、よりスムーズで複雑な動作が可能になった。特別実演では、スピーディーに走る動作や片足ジャンプ、手話表現の動作などを組み合わせた約10分間のパフォーマンスを繰り広げる。ASIMO、さらにロボット技術の高さを実感できる内容になっている。