順天堂大学医学部附属練馬病院メンタルクリニックは、慢性疼痛研究のためのアプリ「いたみノート」アンドロイド版を開発し、10月20日に公開した。
2018年にiPhoneアプリ「いたみノート」を公開してから、これまでに4000人以上が登録・利用している。その際に、Androidでの利用を希望する声も多く寄せられおり、今回の開発とリリースに至った。
アンドロイド版では、臨床研究プラットフォーム「ResearchStack®」を利用している。これまでiPhone版で運用を行った結果を踏まえて、ユーザーが痛みや天気、歩数の相関を理解しやすいようなグラフ画面を搭載している。
アプリでは、iPhone版と同様に、痛みの変化を記録し可視化することで、慢性疼痛のセルフコントロールに役立てるだけでなく、収集した情報をビッグデータ解析することで慢性疼痛の増悪因子の究明に繋げることを目指している。
慢性疼痛に悩む患者だけでなく、通院していない潜在的な慢性疼痛予備群の利用も見込んでいる。慢性疼痛に対するビッグデータ研究は、慢性疼痛患者が痛みによって支障を来たしているQOL(Quality of Life:生活の質)の向上と、社会的経済損失を減らすための基盤となる成果に繋がる可能性がある。