萩生田光一文部科学大臣は、昨年11月に町田市の当時小学6年生の女子児童が自ら命を絶ったという痛ましい事案について、亡くなられた児童に対し、哀悼の意を表するとともに、再発防止に向けて、徹底した事実確認など必要な施策を講じる意向を表明した。9月14日の閣議後会見で示した。
この事案に対して、同13日に遺族と代理人弁護士による会見が行われ、町田市教育委員会で、いじめ防止対策推進法に則った対応を行うことや、常設の調査委員会でなく、本件に関する新設の第三者委員会による徹底した調査を行うこと、一人一台端末を利用する学校でのいじめ防止対策を行い徹底することについて要望があった。
文科省では、会見の内容などを踏まえ、町田市教委と東京都教委から事情を聴くとともに、事実関係などを確認した。萩生田大臣はいじめ防止推進法に基づく対応が行えるよう、必要な助言を行う考えを示した。
チェックリストを示したが…
また、児童に配布されたICT端末がいじめに用いられたという指摘があることに関しては、「文科省では、一人一台端末の導入に際し、他人を傷つけることを書き込まないなどチェックリストを示している。当時適切な対応が取られていたが、町田市教委等に事実確認を行う必要がある」と述べた。
その上で、萩生田大臣は、「子どもの命が自らの手で失われたという大変痛ましい事案に対し、真しに取り組むべき教育委員会や学校の対応の適切性が疑われているということであることを、文部科学省として大変重く受け止めている。本日早急に町田市教育委員会、東京都教育委員会を通じて、事実確認を行い、必要な施策を講じていきたい」と語った。