玉川大学とフィリピンのセントラルルソン大学は、「難防除病害管理技術の創出によるバナナ・カカオの持続的生産体制の確立」を目的とする国際共同研究の協定締結の調印式を7月13日にオンライン上で執り行った。
開発途上国で深刻化し、世界的に解決が求められている課題であるバナナ・カカオの重要病害への持続的かつ効果的な防除を目的とする研究に取り組むもの。
微生物の分類・生理生態学、分子生物学などの基礎的研究と、これらの研究に積み上げられた植物病理学、土壌肥料学、栽培学と工学などの応用を融合。病害の予防と防除の視点から、フィリピンで植物健康診断、病害診断薬に加え深層学習による診断や病害発生予察AIの開発を目指す。
さらに、安価に行える土壌還元消毒と栽培管理技術を併用して病害防除の対策を講じ、経済性を含めて総合的な判断による評価・改良を加え、病害防除管理技術体系を構築することとしている。
昨年、玉川大が中心となり国内七つの研究機関と共同提案した研究テーマが科学技術振興機構(JST)と国際協力機構(JICA)による「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」の令和2年度新規採択研究課題として条件付採択されていた。
外務省による相手国政府との国際約束の締結、JICAによる相手国関係機関との実施協議などの調整がすべて整い実現した。