科学技術振興機構(JST)は、科学好きの裾野を広げるとともに、次世代の科学技術イノベーションの創出を担う優れた人材の育成を目的として、全国の中学生が都道府県を代表して科学の力を競う「第9回科学の甲子園ジュニア全国大会」を、今年12月3日から同5日まで、兵庫県姫路市文化コンベンションセンター アクリエひめじで開催する。
8回目となった昨年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、「科学の甲子園ジュニア全国大会」を中止し、代替として「令和2年度科学の甲子園ジュニアエキシビション大会」として実施した。
今年度は通常開催を予定。全国大会では、各教育委員会が実施する都道府県大会で選出された47の代表チームが、理科や数学などの複数分野にわたる「筆記競技」と「実技競技」に取り組み、総合点を競う。
大会は、兵庫県、兵庫県教育委員会、姫路市との共催で、文部科学省などの協力を得て開催する。今年度は47都道府県からの参加が予定されており、6月5日長野県での実施を皮切りに、都道府県大会が行われている。
変化の激しい知識基盤社会を迎え、中学校教育でも科学的リテラシーの醸成が求められる一方で、学力・学習状況調査を通じた中学段階での生徒の理科離れや、科学好きの生徒が切磋琢磨し評価される場の不足が指摘されている。こうしたなか、全国の中学生が科学と実生活・実社会との関連に気付き、科学を学ぶ意義や楽しさを実感できる場として「科学の甲子園ジュニア全国大会」を実施する。
JSTでは、発達段階に応じ才能を伸ばせるよう体系的な人材育成に取り組んでいる。「科学の甲子園ジュニア全国大会」や高校生版「科学の甲子園全国大会」などの事業を通じて、科学好きの裾野を広げ、活躍する機会を提供する。