配偶者と一緒にいないと認知症のリスクが高まる − 。富山大学が今月、そんな研究成果を新たに明らかにした。
「高齢期の認知症への対策として、死別など婚姻状況の変化にも注意を向けていくことが重要」。公表されたレポートではそう指摘されている。
分析結果によると、配偶者と一緒にいない人の認知症リスクは、いる人より1.71倍高い。脳卒中についても、リスクが1.81倍高くなることが分かったという。
レポートでは要因について、「配偶者と死別すると生活習慣が悪くなると報告されている」「死別は人生における最大のストレスとされ、精神状態が悪化しやすくなると言われている」などと説明されている。
この研究は富山大学の山田正明助教、関根道和教授らによるもの。2014年に実施された「富山県認知症高齢者実態調査」の追加分析で、認知症の137人、そうでない1034人を対象に婚姻状況との関連などを評価した。