文化庁は、〝生活者としての外国人〟のための日本語教室空白地域解消推進事業の一環として、外国人が生活場面に応じた日本語を学習できるICTを活用した教材『つながるひろがる にほんごでのくらし』を開発・提供している。今回、自己評価チェック機能といった新たな機能が教材に追加され、より効果的な日本語学習が可能となった。
我が国の在留外国人は約289万人(令和2年12月末)となっており、増加傾向にある。このように、日本語教育に対するニーズが高まっているが、地域によっては〝生活者としての外国人〟対象の日本語教室がない市区町村(空白地域)が多数ある。
このため、空白地域に住む外国人を対象として、生活に必要な日本語の学習機会を提供することを目的として、ICTを活用した日本語学習教材の開発・提供を行っている。
今回、これまでのサイトに、新たな機能として、自己評価チェック「自分に合ったレベルを探そう」と読み書きについての関心を高める動画コンテンツ「生活の中の読み書き」を追加した。
○自己評価チェック「自分に合ったレベルを探そう」:本サイトでは、生活の場面に着目した動画中心の学習コンテンツを用意。これらの学習コンテンツは、外国人の日本語能力に合わせて三つのレベルに分けられている。この機能を活用することによって、日本語の学習者が「自分が生活の中で日本語を使ってどのくらいのことを達成できるのか」を把握することができるようになり、自分に合ったレベルの学習コンテンツを選ぶことで、より効果的な学習が可能になる。
○動画コンテンツ「生活の中の読み書き」:本サイトでは、従来、生活の中での会話を重視しており、〝聞く〟〝話す〟を中心とした学習コンテンツが多く収録されている。そこで、今回、〝読む〟〝書く〟の学習にもつなげられるよう、動画コンテンツ「生活の中の読み書き」も新たに追加した。
これは、手紙の書き方といった日々の生活の中で読み書きが必要なシーンを紹介し、日本語の読み書きに対する関心を高め、学習を促すもの。〝読む〟〝書く〟能力の習得へ向け、導入になるコンテンツが加わり、学習者へのサポート領域がさらに広がった。