文部科学省は、小中高校を会場として、児童生徒にワクチンを接種する「学校集団接種」実施の考え方や留意点などを盛り込んだ事務連絡を6月22日に全国の教育委員会などに発出した。接種への同調圧力を生み出す可能性があることや、接種後にみられた体調不良に対するきめ細かな対応が難しいといった制約があることから、「現時点で推奨するものではない」との考えを表明。一方で、個別接種体制の確保が困難である場合など、ワクチンの接種主体である市町村の判断で、学校集団接種を行う必要がある場合には、市町村による生徒や保護者への丁寧な情報提供や方法の工夫などといったことに十分留意し、適切な対策を講じる場合に限り実施することができるとした。
また、ワクチンの接種を希望しない生徒への配慮という観点から、放課後や休日、長期休業期間などに接種するなど、生徒が接種の判断を行うにあたっての心理的負担の軽減を行うことなども求めている。
さらに、学校運営に過度な負担が生じ、教育活動の実施に支障が生じるような業務への参画は、教職員に求めないよう要請している。