萩生田光一文部科学大臣は6月4日の閣議後会見で、新型コロナウイルス感染症ワクチンの大学接種に関して、現状を説明した。モデル事例を創出するために現在調整を進めているとともに、省内に高等教育局長をトップとする「大学等ワクチン接種加速化検討チーム」を設置する。学位取得目的の海外留学希望者に対するワクチン接種も進める意向を表明した。
新型コロナウイルスのワクチン接種について、萩生田大臣は、これまでも自治体での高齢者に一定の目途がついた段階で、大学等での教職員・学生の接種を拡大することが重要との考えを示していた。
文科省では、大学を活用したワクチン接種に向けて関係省庁と調整を進めており、医療系人材と施設などをセットで提供が可能なパターンと、大学の施設(体育館、教室など)が提供なパターンの二つに分け、まずはモデル事例を創出すべく各大学と個別に調整。いくつかの大学で、自治体と連携して教職員や学生に対するワクチンの接種が具体化しており、各大学で順次公表されることになる。
また、このような各大学の取組を支援するため、文科省内に高等教育局長をリーダーとする「大学等ワクチン接種加速化検討チーム」設置される。このチームで、各大学と一体となり、各地域での大学等での教職員、学生、近隣の幼稚園や小学校や中学校、高校の特別支援学校の接種を進めるための調整を行うこととなる。
また、海外に学位取得目的で留学する際に、ワクチン接種を求められることがあることから、こうした学生に対するワクチンの接種に関しても、あわせて検討することとしている。