東京・台場の日本科学未来館では、ビジョナリーラボ第2期の新展示「知脳を〇〇する―脳をみて、脳をつくる研究者たち」を3月25日にから公開する。企画制作は未来館と東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(IRON)。
人間の持つ「知性」とはいったいどんなものか。この究極の問いのその先にはどんな世界が待っているのか―。同展示は、未来館、世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の一つであるIRCN、空間ディスプレイを手掛ける乃村工藝社の三者がワープショップを通じて協働で企画制作するという初の試みによって生まれた。最新の研究成果を最適な展示手法で提示することで、来館者に新しい体験を提供する。
「知脳(ニューロインテリジェンス)」とは、知性の根源を探求すること、そして、脳について知ることからAIを創り出そうという新しい研究領域で、それによってもたらせる成果も表わす造語。
展示では、〝人間の脳〟と〝人工知能(AI)〟のそれぞれの最先端研究の融合から「知脳」を四つの視点でとらえる。①知脳を体感する、②知脳を理解する、③知脳を探究する、④知脳を創造する。演奏者の引き癖を解析して再現演奏するピアノや、AIロボットと協力してお絵描きするといった多種多様な体験展示や貴重な実物展示から、親子でも楽しめる展示を試みている。
ビジョナリーラボは、未来館の3階常設展「未来をつくる」内の展示で、〝ビジョン=理想の未来像〟実現のために、研究者や専門家、さらに来館者ともに理想の未来を企てるラボ。第1期は「2030年のコミュニケーション」をテーマに、15歳から25歳のチームがビジョンを実現するための考え方やツールをプロトタイプとして作り、研究者やクリエーターと展示を作り上げた。