総務省は、青少年が安心・安全にインターネット等を利活用できる環境の整備に向けて、「春のあんしんネット・新学期一斉行動」を今年も2月から5月まで実施する。多くの青少年が初めてスマートフォン等を手にする、春の卒業・進学・新入学の時期に特に重点を置いて、関係府省庁・関係事業者等と連携・協力し、フィルタリング利用の推進や青少年・保護者等のインターネットリテラシーの向上に向けた取組を集中的に行う。
近年のスマホ等の急速な普及に伴い、多くの青少年がSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、オンラインゲーム等のいわゆるソーシャルメディアを利用するようになっており、これらの傾向は小学校の低学年やそれ以下の年齢層にも広がっている。
一方、こうしたスマートフォン等によるソーシャルメディアの利用の進展を背景として、ネットいじめや長時間利用の問題が顕在化しているほか、SNSの不適切な活用により青少年が犯罪に巻き込まれる深刻な事案が発生しているところである。
このため、未来を担う青少年が、スマホ等の利用によるリスクとその対応策を理解した上で、スマホ等を安心・安全に利活用できる環境を整えることが、非常に重要となっている。
総務省では、平成26年から、多くの青少年が初めてスマホ等を手にする春の卒業・進学・新入学の時期に特に重点を置いて、関係府省庁や関係事業者・団体と連携・協力し、青少年及び保護者、学校等の関係者等に対し、スマホやソーシャルメディア等の安心・安全な利用のための啓発活動等の取組を集中的に行う「春のあんしんネット・新学期一斉行動」を実施している。
今年も2月から5月まで、令和3年「春のあんしんネット・新学期一斉行動」として、フィルタリング利用の推進や青少年・保護者等のインターネットリテラシーの向上に向けた各種取組などを集中的に展開していく予定。
今年は、携帯電話事業者等の情報通信関連企業や各種団体と連携して、SNSの安全な活用等のインターネットリテラシーの向上やフィルタリングの利用推進に向けた各種取組を推進する。
【取組の例】
▽総務省による2021年版「インターネットトラブル事例集」の作成・公表及び教育委員会等への周知活動の実施
▽総務省及び関係省庁による一般社団法人全国高等学校PTA連合会及び公益社団法人日本PTA全国協議会に対する、保護者等への啓発の強化
(①積極的なペアレンタルコントロール、②SNSの安全利用、③インターネットリテラシー向上)等の協力依頼の文書の発出
▽総務省の地方総合通信局等によるPTA、教育委員会等と連携した地域でのインターネットの安心・安全な利用に係る普及啓発活動の展開
▽携帯電話事業者各社や販売代理店によるフィルタリング利用推進のためのチラシの作成や店頭での配布等を通じた丁寧な説明の推進
▽総務省が、携帯電話事業者と出版業界との連携により作成した人気コンテンツとタイアップした啓発動画を活用して店頭等で放映
▽携帯電話事業者等によるインターネットの安心・安全な利用に係る啓発講座の実施
▽安心ネットづくり促進協議会による新設サイトや各地のイベントでのチラシの配布及び安心協ニュースへの「春のあんしんネット・新学期一斉行動」掲載と学校内掲示等、インターネットの安心・安全な利用に係る普及啓発活動の実施
▽総務省、一般財団法人マルチメディア振興センター、民間事業者等の連携によるインターネットの安心・安全な利用に関する普及啓発活動(「e-ネットキャラバン」)の集中的実施