ケアマネジャー向けのサービスを展開するインターネットインフィニティーは20日、「COPDに関するアンケート」を公開した。
COPDは、たばこの煙などが原因で肺が炎症を起こし、呼吸がしにくくなる病気。年のせいにして見過ごされがちな疾患だが、単なる息切れだけにとどまらず、他疾患にも悪影響を及ぼすため注意が必要となる。
調査は昨年11月、同社が運営するサイトに登録するケアマネ585人を対象に、Webを通じて行った。
調査によると、ケアマネの3人に1人が「COPDの疑われる利用者」を担当しており、こうした利用者には約9割のケアマネが「治療してほしいと思っている」と答えていた。
COPDが疑われる利用者への対応状況を尋ねたところ、約半数のケアマネは「必ず受診勧奨する」と答えており、それによって多くの利用者が実際に医療機関を受診していることがわかった。しかし一方で、4人に1人が「全く受診勧奨したことがない」と回答。COPDが疑われる利用者への対応は、二極化していることが明らかになった。
受診勧奨を必ずしているケアマネと全くしていないケアマネを比較したところ、COPDに対する理解度(自己評価)に差があることがわかった。「(COPDが)どんな病気か説明できる」と回答した割合は、両者の間で2.2倍。「(COPDの)名前は聞いたことがある」の比率も5倍程度の差があることから、疾患を把握しているケアマネほど受診勧奨に積極的だったことが判明した。
調査結果を踏まえ同社は、要介護高齢者のCOPDを改善するためには、薬物治療だけでなく生活習慣の改善も重要になるため、医療と介護の連携が求められると指摘。その要であるケアマネにCOPDの正しい知識を啓発し、病状の改善を積極的に図るケアマネを増やすことで、医療と介護の連携を促進させるべきだと語っている。