「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は、〝国際派〟の日本人を飛躍的に多く生み出そうと、安倍政権が特に文部科学省をはじめとする各省庁の協力のもとに取り組んでいる重点施策だが、中国・武漢を発生源とする新型コロナウイルス感染症のパンデミック化による都市封鎖などの影響で「高校生コース第6期」「大学生等コース第13期」「地域人材コース第13期」など次々と派遣中止に追い込まれている。
ごく一部の国や地域では、懸命の対策が功を奏し、峠を越えつつあるところも見られるようだが、収束と言えるまでにはまだまだ紆余曲折があるものと予測され、日本中で、そして世界中で、多くの人々が新型コロナウイルス感染症に苦しんでいる。
このような中、高校生や大学生などの留学計画の円滑な遂行が困難になっていること、とりわけ大多数を占める夏季休業期間中の海外留学に多大な影響が見込まれること、当初予定していた面接審査などの実施が現状では困難であること、そして何より留学準備を進める大前提となる学生らの安全確保について現時点では確たる見通しが持てないことなどを考慮し、プロジェクトに寄附してもらっている支援企業・団体からなるグローバル人材育成協議会の理解も得て、採用手続を中止することとした。
萩生田文科大臣は採用手続中止を伝えるコメントの中で「海外留学の機運醸成を牽引すべき日本代表プログラムについてこのような決定に至ったことは誠に残念」と率直な気持ちを示し、さらに「既に応募いただいた皆さんには、これまで様々な検討・準備を重ね、留学を心待ちにしていた中での採用手続中止となってしまい、大変申し訳なく思っています」と詫びた。
今後の予定については、新たな募集の実施の可能性を含め今後さらに検討し、今年7月頃を目途に改めて公表したい意向を表明。その上で、萩生田大臣は「これからの未来を担う皆さんにとって、グローバルな視野・経験が重要であることは、何ら変わりありません。皆さんがこれからも海外に対する関心を抱き続け、今の状況が収束した後、再び海外へチャレンジされることを心から願っています」と再チャレンジを呼びかけている。