サッカーのロシアプレミアリーグに所属するゼニトは12日までに、ファンが選ぶ3月の最優秀選手に選出されたブラジル人MFマルコムに、ドローンを使ってトロフィーを贈呈したと発表した。ロシア全土で新型コロナウイルスが感染拡大しており、外出自粛が呼び掛けられる中、斬新な対応を取ったクラブに注目が集まっている。
クラブの公式ツイッターには、その一部始終を収めた動画が掲載された。13日時点で英語版では約31万回、日本語版アカウントでは約8万回されている。
動画はマルコムが「窓を開けておくように連絡が来たんだ」と語る場面からスタート。その後、街中から窓の空いた部屋に向かうドローンに搭載されたカメラに視点が切り替わり、窓から外を伺うマルコムが映し出される。空いた窓からドローンが部屋に侵入したことで、家主は驚き、飼い猫が音に驚いて逃げ出す様子も収録。
スパイクを模したトロフィーを受け取ったマルコムは、クラブのファンに向け、自身への投票に対する感謝を示すとともに、「とても幸せだ」と発言。「自宅待機すること。これが最も重要だ」と呼び掛けた。
サンクトペテルブルクに拠点を置くゼニトは、今期のリーグ戦で勝ち点50の首位。ただ、ロシアサッカー協会は今月2日、3月中旬から中断しているロシアプレミアリーグの再開時期について、当初の4月12日から5月31日まで延期する判断を下している。