総務省がまとめた住民基本台帳移動報告の2019年(令和元年)結果によると、日本国内での市区町村間移動者数は540万3465人となり、前年に比べ0.8%増となった。都道府県間移動者数は256万8086人となり、1.3%増となっている。男女、年齢階級別では、都道府県間移動者数が最も多いのは20~24歳の男性であった。一方、都道府県内移動者数は283万5379人となり、0.4%増となった。
都道府県別の転入超過数をみると、転入超過となっているのは東京都、神奈川意見、埼玉県、千葉県、大阪府、福岡県、滋賀県と沖縄県の8都府県で、沖縄県が前年の転出超過から転入超過へ転じた。また、転入超過数が最も拡大しているのは神奈川県(6126人)であった。
一方、転出超過となっているのは広島県、茨城県、長崎県、新潟県など39道府県で、愛知県が前年の転入超過から転出超過へ転じた。また、転出超過数が最も拡大しているのは広島県(1961人)であった。
3大都市圏(東京圏、名古屋圏と大阪圏)の転入超過数をみると、3大都市圏全体では12万9669人の転入超過となり、6615人の拡大となった。また、女性の転入超過が男性より2万1381人多い。このうち東京圏は14万8783人の転入超過で、8915人の拡大となった。名古屋圏は1万5017人の転出超過で、7641人の拡大であった。大阪圏は4097人の転出超過で、5341人の縮小となっている。
東京圏の年齢5歳階級別転入超過数は20~24歳が最も多く(7万9964人)、次いで25~29歳(2万8084人)、15~19歳(2万4485人)などとなった。また、15~29歳の3区分で、13万2533人の転入超過となっている。15~19歳は、転入超過数が3年連続で縮小し、0~4歳は6年連続の転出超過であった。
市町村の転入・転出超過の状況についてみると、2019年における全国1719市町村(東京都特別区部は1市として扱う)のうち、転入超過(転入超過数0の7市町村を含む)は450市町村で、全市町村の26.2%を占めた。一方、転出超過は1269市町村で、73.8%を占めている。
転入超過数が多い市町村は、東京都特別区部(6万4176人)、大阪府大阪市(1万3762人)、埼玉県さいたま市(1万1252人)などとなった。年齢3区分別の転入超過数は、0~14歳は埼玉県さいたま市、15~64歳は東京都特別区部、65歳以上は北海道札幌市が最も多い。
3大都市圏の日本人移動者の状況についてみると、3大都市圏全体では13万204人の転入超過となり、9951人の拡大となった。このうち、東京圏は14万5576人の転入超過で9976人の拡大となり、24年連続の転入超過であった。名古屋圏は1万1515人の転出超過で、4075人の拡大となり、7年連続の転出超過となっている。大阪圏は3857人の転出超過で、4050人の縮小となり、7年連続の転出超過となった。