東北大学と東北大学生協は、川内第2食堂の名物メニューで、1990年代から食堂閉店まで学生の舌を虜にした『怒髪天カレー』を貧食レトルトカレーシリーズの第2弾として復刻し、12月20日から東北大生協購買店と通信販売で販売している。1箱378円(税込)で、売上の一部は東北大基金に寄附される。販売を記念して、同日、片平さくらショップ(生協購買店)で試食会を実施。100食限定で行われ、学生や教職員だけでなく市民も駆けつけ、あっという間に完売となった。
【怒髪、天を衝く辛さ】
東北大川内第2食堂は、1967年の開店から40年以上にわたり愛されたプレハブ造りの食堂。仙台地下鉄東西線の工事を機に閉店するまでの間、建物の外観や値段の安さから「貧民食堂」略して「貧食」の愛称で親しまれてきた。
40余年の中で数々の名物メニューが誕生し、『怒髪天カレー』もそのひとつ。当時の店長が七大戦へと旅立つ応援団に依頼を受けて開発したもので、1990年代から食堂閉店まで、学食史上最も辛いカレーとして、多くの学生の舌を虜にしてきた。
今回、『怒髪天カレー』を復刻するにあたり、第一弾の「普通カレー」の監修にも携わった川内第2食堂元店長の大友義弘氏にレシピ監修を依頼。東北大生協に残る手書きのレシピをもとに試作を重ね、当時の味をそのままに再現した。東北大では、「〝怒髪〟、天を衝く辛さをお楽しみください」と多数の人に味わってもらうよう呼びかけている。
【カレー購入で気軽に東北大学を支援!】
東北大基金は、教育研究環境および学生の就学環境の整備・充実などを目的に、2008年に設置し、これまでも多くの人々から温かい支援が寄せられている。ここ数年、国からの運営費交付金が削減していることや、2017年6月に指定国立大学法人に指定されたことにより、独自の財政基盤の確保がこれまで以上に重要となっている。
東北大では、同基金をより多くの人々に認知してもらう施策として、昨年9月に発売した「川内第2食堂 普通カレー」を皮切りに、購入することで気軽に寄附ができる商品を順次発売している。
今回、寄附付きの新たな商品として、多くの卒業生の舌を魅了した学食史上最も辛い『怒髪天カレー』を川内第2食堂貧食カレーシリーズの復刻第二弾として発売することになった。『怒髪天カレー』を購入し味わうことで、東北大の学生支援につながっている。
●怒髪天カレー開発秘話・川内第2食堂店長(当時)大友義弘氏談
「七大戦の応援で気合を入れたいので激辛のカレーを出してください!」と応援団員が貧食で店長をしていた私のところにお願いに来ました。怒髪天カレーというネーミングも応援団員が考案したものです。
大人が食べても辛すぎる味でしたが、思いがけず人気のメニューになりました。当時はユーラシアカレー、強精カレー、疾風怒涛カレーなどユニークなネーミングのカレーが多くありました。その中でも怒髪天カレーは学生たちと一緒に考案したもので私にとっては非常に思い入れの深いメニューです。
今回、復刻した怒髪天カレーを遠方にお住まいのOB・OGの皆さまにも食べてもらい、当時を思い出してもらえれば幸いです。