気温が冷え込み、ストーブやヒーターなどを使う機会が増える中、NITE(製品評価技術基盤機構)は28日、暖房器具による火災事故への注意を呼びかけている。
NITEによると、2014年度から2018年度の5年間にあった暖房器具の事故は965件。このうち75%にあたる726件が火災事故だった。事故は10月から増え始め、1月にピークを迎えている。被害をみると、死亡事故は92件で被害者は108人。年代が上がるにつれて増加する傾向にあり、死亡事故の73%(79人)が60歳以上の高齢者だった。
製品別では石油ストーブ・石油ファンヒーターは337件中321件(95%)が火災になっており、他の製品より火災の発生割合が高い。人的被害も108件と暖房器具の中で最も多く、このうち50件(57人)が死亡事故となっている。
事故をみると、ストーブへの給油時に灯油がこぼれて火災になったり、間違えて給油したガソリンに引火したり、使用中に可燃物が接触して発火するケースが目立った。NITEはこうした事故を防ぐポイントとして、
○ 給油する前に必ず消火する。給油後は、給油口キャップをしっかりと締め、灯油が漏れないことを確認してから本体にセットする。
○ 灯油はポリタンクなどの専用容器に入れ、ガソリンと別の場所で保管する、ラベル表示で区別するなど、誤給油を防ぐための対策を徹底する。
○ 周囲に可燃物などを置かない。特に衣類などを乾かさない。
○ 就寝する前に必ず消火し、完全に消えたことを確認する。
‐の4点をあげている。