国立がん研究センターは世界保健機関(WHO)が定めた「世界禁煙デー」の5月31日に、独身の約7割が将来結婚する場合の相手について、「たばこを吸わない人が良い」と希望しているという調査結果を公表した。
調査は今年の3月22日から27日にかけてインターネットを通じて実施。成人の喫煙者と非喫煙者1000人ずつ、計2000人から回答を得た。結果は国の人口推計を基に、性別・年齢別・喫煙率と構成比を併せるよう調節している。
未婚と答えた男女に結婚相手の喫煙についてどう思うか尋ねたところ、最も多かった答えは「絶対、たばこを吸わない人が良い」で46.4%。次いで多かった「できれば、たばこを吸わない人が良い」の23.4%と合わせると、喫煙者を敬遠する層は69.8%を占めた。一方、「絶対、たばこを吸う人が良い」は0.6%、「できれば、たばこを吸う人が良い」は1.1%に過ぎなかった。そのほか、「別にたばこを吸う/吸わないを気にしない」は11.2%、「どちらとも言えない」は11.4%、「わからない」は5.9%となった。
喫煙者を敬遠する層に、結婚を考える相手が喫煙者だった場合どうするか質問したところ、「たばこをやめることを結婚の条件とする」という回答が45.2%、「家の中で吸わないことを結婚の条件とする」が18.1%、「自分の前で吸わないことを結婚の条件とする」が5.8%となっており、たばこが何らかの結婚の条件となる人の割合が合計で69.1%に達していた。逆に「たばこは結婚の条件とはしない」は19.0%。また、「わからない」は12.0%だった。
■ 夫や妻、子どもにも「やめてほしい」
配偶者が「毎日吸っている」、「時々吸う日がある」と答えた人に対し、配偶者のたばこをどう思うか聞いたところ、「禁煙してほしい」という回答が61.2%にのぼった。「紙巻たばこはイヤだが加熱式たばこ(アイコス、プルームテック、グロー)なら良い」との回答は10.0%、「別に構わない」は28.9%となっている。
さらに、50代を中心とした喫煙者の親うち、子どものたばこについて「やめてほしい(禁煙してほしい)」と考えている割合は75.1%にのぼった。
また、30代・40代を中心とした未成年の親に子どもの喫煙をどう考えるか聞いたところ、「絶対、たばこを吸わせたくない」という回答した割合は52.0%、「できれば、たばこを吸わないでほしい」との回答が30.3%となっており、両者を合わせた割合は82.3%を占めた。親本人が喫煙者であっても、「子どもにたばこを吸ってほしくない」と答えた割合は父親で68.3%、母親で69.2%に上っている。