日本財団の調査によると、「18歳」の約2割に恋人が存在している。一方、現在恋人がいないうちの3割以上は、〝彼、彼氏〟の必要性を感じていないことも明らかとなった。理由は「趣味を優先したいから」「面倒」など。
2015年の改正公職選挙法で選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられ、翌年の参院選から新たに「18~19歳」が投票に参加した。民法の改正に伴い2022年4月には成人年齢も18歳に変わる。日本財団では、「18歳」の若者が何を考え、何を思っているのか、「新聞」や「働く」などさまざま切り口からテーマを設定して意識調査を行っており、今回「恋愛・結婚観」に関する調査を実施した。調査は18歳とその前後である17歳、19歳を対象に、インターネットを用いて行った。
思い出を作りたい
「あなたは現在、彼氏、彼女はいますか」と恋人の存在について聞いたところ、「はい」と答えたのは20.8%で、恋人の存在がいない約8割のうち、64.8%は「恋人がほしい」と回答した。その理由として、「恋人との思い出を作りたいから」が50.6%でトップ。次いで、「一人でいるのは寂しいから」(39.9%)、「性的要求を満たしたいから」(21.4%)が上位を占めた。「悩み事を相談できるから」「兄弟(姉妹)・友人がいるのを見て自分もほしいと思うから」「結婚する相手を見つけたいから」「恋人がいないと恥ずかしい年頃だから」といった声も聞かれた。
一方で、彼氏、彼女がほしくない理由は「恋愛よりも趣味を優先したい」が最多で39.5%。また、「一人でいるのが好きだから」「恋愛は面倒だと感じるか」が38.1%、34.5%と上位に挙がった。さらに「恋愛に興味がない」「恋愛よりも勉強や仕事を優先したい」「友人と過ごす時間を大切にしたい」「性的な関係を求められるのが嫌」との回答もあった。
交際経験「あり」55%
これまで異性(もしくは同性)と交際をしたことがあるかという質問に対しては「はい」が55.5%、「いいえ」が44.5%だった。出会いの場としては学校が最も多く64.9%。SNS上での出会いは10.8%で、7・4%の部活での出会い、3.4%の友人・知人からの紹介よりも高い結果となった。
結婚願望に関しては74.9%が「ある」と回答。「家庭を持ちたい」「子どもがほしい」「一人は寂しい」との理由が多かった。一方、約25%が結婚願望がないと答えたが、その理由について聞いたところ、「一人でいた方が楽」「束縛されたくない」「自分のために時間やお金を使いたい」などと回答した。
何歳までに結婚したいかとの質問には、最も多いのは「30歳までに」が51.4%、次いで、「25歳までに」が33.9%。全体の86.6%が30歳までに結婚したいと回答している。性別でみると、女性は「25歳までに」が39.5%と、男性に比べて多い
さらに、子どもがほしいとの問いに対しては78.6%が「ほしい」と回答。約2割が「ほしくない」とした。子どもの数については2人が最も多く67.1%で、次いで3人が17.2%、1人が12.6%だった。
また、自分が育った家庭と同じような家庭を築きたいか聞いた。この質問に関しては、肯定・否定ほぼ半数ずつの回答となったが、肯定的な回答したそうは「結婚したい」が88.9%、「子どもがほしい」が92.1%と、結婚願望、子ども願望ともに高い。
反対に、「同じような家庭を築きたくない」と答えた層は、「築きたい」層に比べて、結婚願望、子ども願望ともに低い。このことから財団では、育った家庭環境が、結婚願望や子ども願望に影響を与えることが推測されるとしている。