農林水産省と日経ビジネスは、11月19日に東京、11月30日に大阪で「農業参入フェア2018」を行う。この取り組みは、農地中間管理機構を活用した企業の農業参入を促進することを目的としたもの。当日、各会場では、先進事例の発表や、農業参入を希望する企業と企業を誘致したい地域の具体的なマッチングが進められる。
農地を利用して農業経営を 行う法人は着実に増加
2009年の農地法改正により、リース方式による企業の農業参入が全面自由化された。これにより、改正前の約5倍のペースで一般法人が参入しており、その数は2017年12月末現在で3030法人に達しており、農地を利用して農業経営を行う法人は着実に増加している。
参入企業は、地域にとっても農業の担い手となり得る存在であり、地域農業の発展への大きな貢献が期待できる。このため、特に担い手が不足している地域では、企業の農業参入を積極的に推進していく必要がある。
また、農地中間管理機構を活用することで、これまでのように農地の所有者と個別に交渉する必要がなくなり、まとまった農地を一括して機構から借り入れることができるようになったことから、より参入しやすくなっている。
今回の「農業参入フェア2018」は、こうした状況を踏まえ、農業参入を希望する企業と企業を誘致したい地域等の関係者を一堂に集め、具体的な企業の農業参入につなげていくことを目的に開催される。先進事例の発表が行われるほか、会場内には、都道府県、機構と参入希望企業とのマッチングブースが設置される。
セミナーや個別の相談ブース
東京での開催は、11月19日に千代田区の東京国際フォーラムB7、大阪での開催は大阪市のグランキューブ大阪イベントホール(D+E)で行われる。
両会場では、セミナーとして、参入企業による先進事例の発表や、企業を誘致したい都道府県、機構によるプレゼンテーション、企業参入のポイントの解説等が行われる。
個別の相談ブースに関しては、 ▽企業を誘致したい都道府県、機構が企業等の個別の相談に応じるブース ▽既に農業参入を行っている企業が企業を誘致したい地域や新規参入を検討している企業等の個別の相談に応じるブース ▽農業法人等が農業経営に関する個別の相談に応じるブース ▽(株)日本政策金融公庫が資金面に関する相談に応じるブース ▽国が制度面に関する個別の相談に応じるブース ― が設けられる。