総務省がまとめたふるさと納税に関する現況調査結果によると、2017年度のふるさと納税受入額は前年度と比べて1.28倍の3653億1666万6000円、受入件数は1.36倍の1730万1584件であった。都道府県別にみると、受入額、受入件数ともに北海道が最も多く、それぞれ365億300万円、220万3150件となっている。
受入額の多い団体は、大阪府泉佐野市(受入額135億3300万円、受入件数86万2082件)、宮崎県都農町(79億1500万円、43万18件)、宮崎県都城市(74億7400万円、52万3164件)、佐賀県みやき町(72億2400万円、12万2058件)、佐賀県上峰町(66億7200万円、51万453件)などとなっている。
ふるさと納税を募集する際の使途(ふるさと納税を財源として実施する事業等)の選択について、「選択できる」と回答したのが1690団体(94.5%)、「選択できない」と回答したのが95団体(5.3%)であった。
「選択できる」と回答した団体での選択できる範囲については、分野を選択できるのが1609団体(90.0%)、具体的な事業を選択できるのが255団体(14.3%)となっている。
使途を選択できる団体での使途の分野について、教育・ひとづくりが1367団体、健康・医療・福祉が1309団体、子ども・子育てが1280団体、地域・産業振興が1215団体、環境・衛生が1175団体、スポーツ・文化振興が1124団体、まちづくり・市民活動が1057団体、観光・交流・定住促進が992団体、安心・安全・防災が740団体、災害支援・復興が149団体となった。
ふるさと納税の受入額実績や活用状況の公表等についてみると、受注額実績・活用状況(事業内容等)の両方を公表しているのが1138団体(63.8%)で、受入額実績は公表しているが、活用状況(事業内容等)は公表していないのが417団体(23.3%)、活用状況(事業内容等)は公表しているが、受入額実績は公表していないのが34団体(1.9%)で、受入額実績・活用状況(事業内容等)のいずれも公表していないのが199団体(11.1%)あった。
また、寄附者に対して、寄付金を充当する事業の進捗状況・成果について報告しているのが499団体(27.9%)となっている。
ふるさと納税の募集や受入れ等に伴う経費(2017年度)の全団体合計額は2027億700万円(受入額に占める割合55.5%)で、このうち返礼品の調達に係る費用が1406億1500万円(38.5%)、返礼品の送付に係る費用が240億9800万円(6.6%)、広報に係る費用が55億7000万円(6.6%)、決済等に係る費用が77億5200万円(2.1%)、事務に係る費用、その他が246億7100万円(6.7%)であった。