早稲田大学が主幹校となり、東京理科大学、東京農工大学、多摩美術大学、神奈川県立保健福祉大学、三菱電機㈱が共同機関と、その他48の大学や企業等が外部協力機関となり54機関が参画するプラットフォーム『Tokyo United Network for Innovation with Technology and Entrepreneurs(T‐UNITE)』が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)による社会還元加速プログラム(SCORE)大学推進型(拠点都市環境整備型)に採択された。
T‐UNITEプラットフォームでは、ウイズコロナ・アフターコロナでのデジタル・トランスフォーメーション(DX)により進展するパラダイムチェンジを想定し、イノベーション推進に関し豊富なソーシャルキャピタルと資金量を擁する東京で、国内外のさまざまな分野の連携を活用する。
この取組を通じて、わが国グローバルスタートアップ育成の隘路を乗り越えて、社会課題解決と経済繁栄を両立した新しいビジネス・産業・社会システムの創出を牽引する多彩な人材を育成することで、世界に伍するスタートアップを持続的に生み出すことを目指す。
さまざまな機関の連携により、社会課題解決と経済繁栄を両立した新しいビジネス・産業・社会システムの創出に貢献する人材層の蓄積と拡充、次の三つの目標を掲げて進める。
①起業活動支援プログラムでは、SCORE大学推進型に採択されている早稲田大学での進め方を一つのモデルとし、実施大学における迅速なノウハウの獲得に向けた審査・採択プロセスやハンズオン的支援などの標準化・共通化を進める。
②起業家育成プログラムの指導・支援人材の育成では、分野トップ校であるスタンフォード大学ⅾ.school、バブソン大学と連携し、世界レベルの育成プログラムを共同開発する。また、これまで実施してきた起業家教育プログラムを教材化し、起業意欲とスキルを持った国際水準な人材を持続的に育成する。
さらに、③DXなど新たなイノベーションに係る技術に対応した起業環境や共創的な人材育成プログラムにつながる教学環境を整備する。
東京コンソと連携しイノベエコシステム構築に貢献
早稲田大は、スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム(※)の理事機関であり、現時点で文科省次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)とJST SCORE(大学推進型)の両プログラムに採択されている唯一の機関。国内外の機関との協業の下での実践的な起業家育成プログラムや、ビジネス創出支援に長けた国内外の専門家の協力により研究シーズから社会的価値の創出を目指すPoCプログラム(早稲田大の研究成果をもとにしたベンチャー企業の創出を目的とした概念実証プログラム)の運営実績を踏まえつつ、学内資源をより結集した支援体制を構築。東京コンソーシアムとの綿密な連携の下で、東京を拠点としたイノベーションエコシステムの構築に貢献する。
※スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム:スタートアップやVC・大企業等の支援者が圧倒的に集積する東京都心部を核に、ハブ&スポークの連携で研究開発拠点を有する各都市(川崎、横浜、和光、つくば)と連結するもの。東京大、慶応義塾大、早稲田大など有力大学連携で研究開発成果の事業化を促進。各自治体や事業者の連携のもと、スタートアップの新技術・新サービスの実証フィールドをコーディネート。「新しい日常」に対応するデジタル・トランスフォーメーションも推進する。