2021年8月19日 【NEDO】「ポスト5G」に対応した基地局間相互接続性を検証

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進める「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」で、委託先の日本電気㈱(NEC)と富士通㈱はこのほど、ポスト5Gに対応した基地局装置(O-RAN仕様準拠)間の相互接続性を検証する技術の研究開発を、NECの英国ラボと富士通の米国ラボで開始することを決定した。今年8月から段階的に同技術を用いた検証環境を両社のラボに構築し、検証を開始する予定。この検証環境を活用することで、異なるベンダーの装置間での相互接続性検証を大幅に効率化。NEDOと両社は同事業を通してO-RAN仕様に準拠した機器のグローバルな普及と発展を後押しし、オープンな5G市場の活性化に貢献することを目指している。

第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが各国で始まるなか、さらに超低遅延や多数同時接続といった機能が強化された5G(ポスト5G)は工場や自動車など多様な産業での活用が見込まれており、日本の競争力の核となり得る技術と期待されている。

その一環でここ数年、基地局装置のオープン化の動きが活発化しており、O-RANアライアンスで策定されているO‐RANフロントホールインタフェース仕様により、さまざまな装置ベンダーの基地局無線機と制御部を接続することが可能になりつつある。

しかし、異なるベンダーの装置間で相互接続性を迅速に検証するには、検証プロセスの確立、共通で使用できるツールの開発、検証環境の整備などが必要となっている。

こうしたなか、NEDOは「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」で、NECと富士通に2020年度から2023年度までの予定で「基地局装置間の相互接続性等の評価・検証技術の研究開発」を委託している。この事業委託を受けNECと富士通は、異なるベンダーの装置間での相互接続性、さらに当該接続が情報通信ネットワーク全体に与える影響を評価・検証するための環境構築と技術開発を進めている。

 


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