2022年4月14日 【順天堂練馬病院】新入職員を対象に医療現場で使える「やさしい日本語」講習 医療現場における「やさしい日本語」の普及に向けて順天堂6附属病院での取り組みを開始

■ポイント□

〇「やさしい日本語」必要な外国人は国内に280万人

〇母語でない言葉での医療、外国人患者は不安

〇東京都の反映事業に選定

 

順天堂大学医学部附属練馬病院は、この4月1日に実施した新入職員オリエンテーションの中で、医療現場で使える「やさしい日本語」の講習を実施した。

今回の新入職員向けの講習は、東京都が募集する「大学研究者による事業提案制度」に対して順天堂大学が提案した「医療現場への「やさしい日本語」導入・普及事業」が選定されたことを受け、同大医学部附属病院が先駆けとなって医療現場での「やさしい日本語」の普及を実現させるために実施した。

今後、同病院で継続的な研修が予定されており、さらに同大の他附属病院でも研修が開催される予定。

医療現場で「やさしい日本語」が必要とされる背景国内に居住する外国人は2021年時点の統計で約282万人とされており、日本語を母語としない外国人居住者とのコミュニケーション手法として「やさしい日本語」が注目されている。

病院等の医療機関への受診は、医学用語などの専門的な言葉や独特な言い回しが多いことや、母語ではない言葉で医療を受ける不安など、外国人患者にとってさまざまな障壁がある。順天堂大では、医療者が「やさしい日本語」を使用することで患者さんとの円滑なコミュニケーションを図り、安心して病院を受診してもらえるような医療現場の実現に向けて、医学部医学教育研究室の武田裕子教授が中心となって医療現場への「やさしい日本語」の普及に取り組んできた。

順天堂大では、東京都が令和3年度に実施した「大学研究者による事業提案制度」の募集に対し、同大が提案した「医療現場への「やさしい日本語」導入・普及事業」が都民による投票を経て福祉保健局の反映事業として選定された。

事業選定を受けて、順天堂大では令和4~5年度の2年間、医療者と外国人住民が共に学ぶ研修会の開催や大学医学部・看護学部への授業導入支援などのさまざまな活動を都内で積極的に展開する予定。


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