2022年10月25日 【順天堂大】花粉症研究用スマホアプリに患者・市民参画を取り入れた研究を実施~患者・市民の声を採り入れたアプリ研究を実現

順天堂大学医学部眼科学講座の藤尾謙太大学院生、猪俣武範准教授らの研究グループは、2018年2月から公開している花粉症研究のためのiOS,Androidアプリケーション『アレルサーチ®』に花粉症の当事者や家族の視点を導入しながら進める「患者・市民参画」を取り入れ、研究開発から研究成果の公表まで一貫した研究を実施することで、多角的な視点の導入と双方向性研究実現に向けた基盤を構築した。

2020年2月から今年3月の間に合計4名の患者・市民委員と協働し、花粉症研究用アプリケーション「アレルサーチ®」を用いた研究に関する意見交換会を合計9回実施。意見交換会の結果、アレルサーチの質問項目のうち合計93項目を修正・追加し、2020年8月に患者・市民委員の声を取り入れた花粉症研究用スマホアプリのiOS版のアップデートとAndroid版の新規リリースを行った。

研究グループでは、「一貫した患者・市民参画の取り組み事例を研究コミュニティーへ共有することで将来のアプリを用いた研究の効果的な推進と双方向性の研究の実現へ貢献できる可能性がある」としている。

これまでの研究で、患者・市民の意見を取り入れた花粉症研究用スマホアプリのアップデートとウェブサイトの連動による双方向性医療実現に向けた基盤構築を行ったが、従来の研究方法では、明らかになった知見を迅速に患者・市民に届けることが難しいことが課題だった。しかし、スマホアプリやウェブサイトを使うことで、研究で明らかになった知見をリアルタイムに患者・市民に還元することが可能となった。

このような双方向性医療実現に向けた基盤は、衣食住を含む花粉症に関連した生活習慣の管理について、適切な情報がより迅速に患者・市民に伝わる情報網としてさらなる利活用が期待される。


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