2022年2月10日 【順天堂大】花粉症予防アプリ「アレルサーチ®」の機能追加 あなたの花粉症タイプを見える化し、おすすめの花粉症対策を提案

 

順天堂大学医学部眼科学講座の猪俣武範准教授らの研究グループは、花粉症予防のための研究用スマートフォンアプリケーション「アレルサーチ®」の機能追加を行い、1月20日に公開した。今回のアップデートにより、〝花粉症タイプの見える化〟〝おすすめの花粉症対策提案〟機能を新たに搭載。これら機能により、個々人が自身の花粉症タイプに合わせた効果的な予防や対策を行うことが可能になると期待される。

「アレルサーチ®」は、順天堂大医学部眼科学講座による花粉症研究ビッグデータの基盤となるアプリ。花粉症に関する自覚症状アンケートや目の赤みの画像診断、生活習慣等に関するユーザーの情報を収集することにより、多様な花粉症症状の層別化や発症要因の解明等の研究に役立てることを目的として開発された。

現在アンドロイド版とiOS版がリリースされており、Google Play、App Storeより無料でダウンロードすることが可能。

タイプの「見える化」で自己管理を可能に

花粉症の症状は個人差が大きく、目のかゆみや鼻づまりなどの症状の種類や程度、症状の出やすい部位も人によりさまざま。〝花粉症タイプの見える化〟機能は、ユーザーの花粉症症状をグラフにより視覚化し、適切な治療介入やセルフメディケーション(自己管理)の実施を可能にする。この機能は、2018年2月1日から2020年5月1日に行われた「アレルサーチ®」を用いたクラウド型大規模臨床研究により開発した、花粉症の症状を層別化する手法を応用して作成された。

クラウド型大規模臨床研究の〝クラウド〟は「クラウドコンピューティング」の略で、インターネットなどコンピューターネットワークを経由して、サービスを提供する方法。クラウド型大規模臨床研究とは、実際の問診票や質問紙票を持たなくても、インターネットを通じて大規模に行う研究を指す。

また、層別化(医療)はある疾患に属する患者を、バイオマーカーを用いていくつかのサブグループに分類し、それぞれのサブグループに適した治療法を選択することを目的とした医療。

「アレルサーチ®」では、ユーザーの花粉症タイプを明らかにするだけではなく、〝おすすめの花粉症対策提案〟機能によって、マスク、メガネ・ゴーグルの着用、点眼薬の使用などの中から、個々人の花粉症タイプに合ったおすすめの予防行動を提案する。

また、すでに実施している予防行動やその割合を記録し、より適切な予防行動の選択をサポートする。


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