2021年6月23日 【順天堂大】新研究棟が環境性能認証「プラチナ」を取得 国内大学施設初

 

学校法人順天堂と鹿島建設㈱は、このほど、順天堂大学新研究棟(文京区本郷、2020年9月竣工)について、米国発でグローバルに普及する環境性能認証「LEED」の『New Construction版』で、国内の大学施設として初となるプラチナ認証を取得した。同施設は、エコホスピタル・エコキャンパスの実現に向け、15年の歳月をかけて計画・実施してきた本郷・お茶の水キャンパスの再編事業の集大成として、世界の最先端施設のオープンラボをはじめ、明治39年(1906年)に竣工した順天堂醫院旧本館のファサード(正面意匠)を再現した歴史記念館など、先端性と歴史性を併せ持った大学研究施設として整備された。

また、新研究棟は、昨年10月にCASBEE-建築(新築)第三者認証でもSランクの評価を取得しており、米国・日本の最高位のダブル認証の取得は、世界的な環境建築として高い評価を受けたことになる。

LEED New Construction版の認証取得では、設計終了時に設計審査、施工終了時に建設審査をそれぞれ受審する。審査の対象分野は、①持続可能な立地、②水効率、③エネルギー・大気、④資材・資源、⑤室内環境品質からなる主要5分野と、⑴設計革新性、⑵地域特性への対応からなる連動2分野の計7分野。

LEEDの最大ポイント110点のうち、約3割の35ポイントがエネルギー関連と大きな比重を占めている一方で、その他の項目も多岐に渡り総合的な取り組みを必要とされる。

プロジェクトの初期段階から各項目において「取得」「不確実」「非取得」等、取得ポイントを戦略的に分析し、プロジェクトスケジュールにおけるフェーズごとに定期的にレビューを行いながら進めた。その結果、審査項目をほぼ予定通りクリアし、プラチナ認証の取得〔83点(110点満点、80点以上が認証取得)〕となった。

新研究棟がプラチナレベルとして評価された主な点は、評価カテゴリーの中で最も高配点の建物全体のエネルギー効率を評価する項目のポイントを獲得できたことにある。外皮性能向上、屋上緑化、コジェネレーション、外気冷房、講堂居住域空調、高効率熱源システム(大温度差送水、1次・2次ポンプ変流量制御)、LED照明、太陽光発電などを採用。

また、システム・制御の工夫として、照明の昼光制御、人感センサーによる照明・空調制御、ドラフトチャンバー風量制御なども採用しました。省エネルギーの評価としては「光熱費の削減量」で40%を達成している。


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