2022年3月25日 【順天堂大】国内初、附属3病院に設立 指定難病「好酸球性鼻副鼻腔炎」専門外来

■ポイント□

○国内初の好酸球性鼻副鼻腔炎専門外来

○約20万人が患者、うち2万人に重症症例

○鼻づまりから頭痛、難聴まで… 多岐にわたる症例

 

順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター耳鼻咽喉科の池田勝久特任教授、浦安病院耳鼻咽喉・頭頸科の伊藤伸准教授(科長:肥後隆三郎教授)、順天堂医院耳鼻咽喉・頭頸科の中村真浩助教(科長:松本文彦主任教授)のグループは、難治性・再発性の鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎で指定難病である「好酸球性鼻副鼻腔炎」の専門外来を、順天堂大の3附属病院で開設した。同疾患の専門外来の開設は国内で初めて。最新の手術支援機器を併用した内視鏡下副鼻腔手術や、重症の好酸球性鼻副鼻腔炎への生物学的製剤治療を行うことができる。

好酸球性鼻副鼻腔炎は2000年以降提唱された疾患概念で、副鼻腔粘膜または鼻ポリープに著明な好酸球浸潤を伴う易再発性の慢性鼻副鼻腔炎の総称。2015年から指定難病に認定された。血液中のリンパ球の一種である好酸球は、一般的に喘息、アレルギー性鼻炎などの病気を引き起こすとされており、好酸球性鼻副鼻腔炎は、喘息を持っている人、または喘息予備軍の人に多く認められる疾患。

50歳前後での発症が多く、最近の疫学調査から、国内約100~200万人の慢性鼻副鼻腔炎患者のうちの約20万人が好酸球性鼻副鼻腔炎で、さらに約2万人が重症症例と考えられている。

主に嗅覚の低下や鼻詰まりが特徴的な症状とされているが、このほかにも、鼻水(粘稠、ニカワ状、膿性、粘液性など)、後鼻漏(鼻水がのどへ落ちること)、頭痛や頭重感、頰の痛み、咳(喘息の合併)、難聴(好酸球性中耳炎の合併)など、呈する症状は多岐にわたる。


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