2021年9月9日 【関西大】廃棄野菜と衣料に〝魔法〟かけるプロジェクト 産学連携でSDGs商品を開発

 

関西大学商学部の横山恵子ゼミでは、産地廃棄野菜問題と廃棄衣料問題の解決を目指す「魔女プロジェクト」を展開しており、今回、産学連携でSDGs商品を開発した。商品開発に伴い、商品開発と今後の事業継続を目的としたクラウドファンディングにも挑戦する。

今回、〝食〟のアプローチからは「ちょっとリッチな海老芋ポタージュ」、さらに〝衣料〟のアプローチからは「ばね口ポーチ」と「トートバッグ」を開発した。

「食の魔女」チームは、賞味期限の過ぎた非常食の廃棄問題に着目し、「普段から食べたいと思える美味しい非常食を作れば解決できるのでは?」という発想から商品開発に着手。食品ロスゼロを目標に掲げる開屋本舗㈱(大阪府富田林市)と食品工房㈱(同)と連携して製造した缶詰スープ「海老芋ポタージュ」は、クリーミーで栄養満点、どんな時でも常温ですぐに食べられる商品に仕上げた。

さらに原材料に廃棄野菜を用いることで、同時に 2 つの食品ロスの削減につなげる工夫も施している。

また、パッケージデザインは社会福祉法人若草会(東大阪市)の障がい者が描いたもので、ユニークなアート作品となっている。

〝未活用生地〟使用したアップサイクル商品を企画

一方、「衣の魔女」チームは、繊維の専門商社としてさまざまなリサイクルの取組みを展開する㈱チクマ(大阪市)と連携し、〝未活用生地〟を使用したアップサイクル(※)商品を企画。商品名は、活動理念の「WITCH」(Welfare:福祉、Improve:改良する、Tie:繋がる、Clothing:衣服、Hope:希望)と「chill:リラックスする」を掛け合わせ、『WITCHILL(ウィッチル)』と命名した。

子どもから高齢者まで、幅広いユーザーが入れたいものを自由に入れられる使い勝手の良さが特長で、製作は大阪市の就労継続支援B型事業所(OLIVIA+、Chouchou、道の空)の障がい者が担う。丁寧な手作業による愛情がこもった上品な商品となっている。

※ アップサイクル:単なる素材の再利用ではなく、元の形や特徴などを活かしつつ新たな付加価値を持たせることで、より次元・価値の高いモノを生み出すこと。


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