■ポイント□
〇SDGsの目標から四つを選定し、社会課題と「遊び」を組み合わせたゲームを学生が考案
〇講義後には、ダウンロードして誰でも遊べるようにゲームの一般公開を予定
〇「〝遊び〟をつくれる大人になろう!」をテーマにした講義を通して、学生のプロデュース力を向上
近畿大学文芸学部文化デザイン学科の講義「プロデュース学特論Ⅲ」で、学生がSDGsをテーマにした社会課題解決につながる人生ゲームやかるたなどの〝遊び〟を企画・考案した。1月23日の講義で、学生が考案したゲームを実際に体験する〝遊びの検証〟を行う。講義後には、ダウンロードして誰でも遊べるように一般公開を予定している。
講義での成果をもとに改善
文芸学部文化デザイン学科の授業「プロデュース学特論Ⅲ」では「〝遊び〟を作れる大人になろう!」をテーマに、学生が社会課題に目を向け、問題提起や問題解決のきっかけとなるような〝遊び〟を企画・考案している。
学生はこの授業を通じて、さまざまなプロジェクトをプロデュースするには技術や経験も重要であるが、そこに〝遊び心〟を散りばめることで、興味のない人にも関心を持ってもらえる仕掛けが可能となることを学ぶ。
授業では、学生が1チーム5人ずつに分かれ、学生へのアンケート調査で関心を集めたSDGs目標の上位四つを用いた、すごろくやクイズ、人生ゲームなどの既存の遊びを組み合わせて新たな〝遊び〟を考案し、プレゼンテーションから検証までを行う。自分たちと同世代の若者が、どうすればSDGsを自分事化できるかを考えながら、遊びの内容やルールをチームで考えた。
1月23日の授業では「遊びの検証」というテーマで、他チームが考案した遊びを体験し、内容や面白さ、改善点などを検証する。授業での成果をもとに、各チームで改善を行い、後日、誰もが自由に遊べるオープンソースとして公開する予定している。
《学生考案の遊び》
⑴人生ゲーム×きせかえ×ジェンダー問題
SDGs目標5 ジェンダー平等を実現しよう
内容:人生ゲームをアレンジし、性別に関するイベントをマス目に置いて、お金の代わりに洋服をゲット。先に服を着てゴールした人が勝利。
⑵恋愛シミュレーションゲーム
SDGs目標12 つくる責任つかう責任
内容:YES/NO診断を模した恋愛シミュレーションゲーム。環境問題、SDGsに対する意識が高いパートナーの好感度を下げないように、正しい選択肢を選んでいく。
⑶学校法人 成長ゲーム
SDGs目標4 質の高い教育をみんなに
内容:クイズ+人生ゲーム。幼稚園から大学まで1問ずつ問題を解き、正解したら次に進むことができる所持金のシステムがあり、最終的に所持金の多い人が優勝。
⑷ゆるゆるSDGsかるた
SDGs目標1 貧困をなくそう
内容:貧困をなくそうという目標をテーマにしたかるた。読み札の文章に、貧困が引き起こす問題やその解決策、フェアトレード商品などを入れ込んであり、遊びながら知識が得られる。