□ポイント■
〇ICTを活用して栽培した「近大ICTイチゴ」使用のフルーツサンドを数量限定で発売
〇農学部生は「近大ICTイチゴ」をキャンパス内のICT設置温室で栽培し、パッケージのロゴマークもデザイン
〇学生は栽培から販売までの⼀連の過程を修得し、農業の6次産業化を「実学」で学ぶ
近畿大学農学部(奈良県奈良市)は、大和アグロファーム株式会社(奈良県吉野郡)と株式会社木村商店(大阪府大阪市)の協力のもと、農学部生が「なら近大農法(ICT農法)」で栽培した「近大ICTイチゴ」使用のフルーツサンドを開発した。令和5年(2023年)1月30日に、ショッピングモール「リノアス八尾」の街ナカ産直マルシェで、数量限定で発売する。
この商品開発や販売は、近畿大が令和2年(2020年)から全学を挙げて取り組んでいる「〝オール近大〟新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環として実施している。
今回販売する『近大ICTイチゴサンド』は、近畿大農学部、大和アグロファーム㈱、㈱木村商店が、コロナ禍でも安全かつ安心な商品を消費者に提供することを目指して共同開発した。「なら近大農法」を用いて栽培・収穫した『近大ICTイチゴ』(品種:とちおとめ、さちのか)を、イチゴサンドに加工して商品化し、数量限定で発売する。
近大ICTイチゴサンドは、近大ICTイチゴを1個半使用し、生クリームとともにふんわり食感のパンで挟んでおり、イチゴの甘い香りが広がる。また、販売用の包装フィルムには、近畿大農学部農業生産科学科植物感染制御工学研究室(担当教員:野々村照雄教授)の学生と大和アグロファーム㈱が、共同でデザインしたロゴマークを使用している。
近畿大農学部は、少子高齢化に伴う農業従事者の減少や、休耕地・耕作放棄地の増加などの社会問題を解決するため、奈良県と連携して〝農の入口〟モデル事業を展開し、「なら近大農法(ICT農法)」を利用した栽培管理方法の確立を目指している。
現在、農業参入に関心のある農学部生17人が中心となって、㈱アグリスタ(埼玉県川口市)の液肥を活用したイチゴの栽培試験を⾏うとともに、イチゴ栽培のプロである、いちごの縁F(奈良県生駒市)の指導のもと、イチゴの定植から収穫までの栽培のノウハウを学んでいる。