□ポイント■
〇ICTを活用して栽培した『近大ICTイチゴ』使用のオリジナルケーキを期間限定で販売
〇ケーキに使用する『近大ICTイチゴ』は、農学部生がキャンパス内のICT設置温室で栽培
〇有名洋菓子店と商品開発を行うことにより、学生が農業の6次産業化を「実学」で学ぶ
近畿大学農学部(奈良市)は、人気洋菓子店シェ・アオタニ(大阪府東大阪市)と共同で、学生が「なら近大農法」(ICT農法)で栽培した『近大ICTイチゴ』使用のオリジナルケーキを開発した。令和2年度(2020年度)から販売している「幸せを運ぶメロンケーキ」シリーズに続き、「幸せを運ぶイチゴケーキ」シリーズの第1弾として、12月21日から期間・数量限定で販売します。
近畿大農学部は、少子高齢化に伴う農業従事者の減少や、「休耕地」や「耕作放棄地」が増加といった社会問題を解決するため、奈良県と連携して「農の入口」モデル事業を展開し、「なら近大農法(ICT農法)」を利用した栽培管理⽅法の確立を目指している。
一般的に、農業は個人の経験や勘に頼ることが多く、所得確保の不安定さが問題とされていますが、農作物の栽培に必要な温度調整などの管理機能にICTを取り入れ、農作業の自動化を実現する「ICT農法」を導入することにより、農業初心者でも容易に栽培管理することが可能となる。
平成29年度(2017年度)から、農学部農業生産科学科(アグリ技術革新研究所兼務)の野々村照雄教授が中心となり、奈良キャンパス内にある最新のICT設置温室で、農学部生とともに「なら近大農法」を用いて「近大ICTメロン」を栽培しており、昨年9月からは、「近大ICTイチゴ」の栽培に取り組んでいる。
東大阪市の有名洋菓子店「シェ・アオタニ」で「幸せを運ぶイチゴケーキ」シリーズ第1弾として、農学部生が栽培した『近大ICTイチゴ』を使用したタルトとショートケーキを、期間・数量限定で販売する。
イチゴのタルトは、さっくりとしたタルトにアーモンドクリームを入れて焼きあげ、カスタードクリームの上に『近大ICTイチゴ』を5粒使用した贅沢なタルト。また、イチゴのショートケーキは、ふんわりとしたスポンジにあっさりとした生クリームを用い、『近大ICTイチゴ』を4粒使用したショートケーキで、どちらも人工着色料、香料は一切不使用。有名洋菓子店と商品開発を行うことによって、学生が農業の6次産業化を「実学」で学ぶ取組となっている。