■ポイント□
〇経営学部生が書道用品メーカーの呉竹と「想いが消えない色紙セット」を共同開発
〇「若者に手書きの良さを広める」をテーマに、若者に手書き文化の浸透をめざす
〇渡す人に合ったカラーを選択できるよう、セットは4種類展開するなど、商品に学生視点のアイデアを採用
近畿大学経営学部キャリア・マネジメント学科の松本誠一准教授ゼミでは、書道用品メーカーである㈱呉竹(奈良市)と、〝若者に手書きの良さを広める〟ことをテーマに産学連携プロジェクトを行っている。
同事業の一環として、1月10日から、色紙1枚とペン4本をセットにした『想いが消えない色紙セット』(4種)を、㈱呉竹の公式オンラインショップと近畿大生協で合計100セット限定で販売する。
近畿大学経営学部の松本ゼミは、〝若者の〇〇離れを食い止める〟を研究テーマとして、これまでにさまざまな企業や自治体と産官学連携の取組を進めてきた。令和3年(2021年)9月からは、〝若者の手書き離れ〟に着目し、若者に手書きの良さを広めるために書道用品メーカーである㈱呉竹と共同研究を行ってきた。
このなかで、手書きの機会が減っている若い世代でも、卒業式などの特別な日に寄せ書きをする文化は残っていることがわかり、「手書きで想いを残す」というコンセプトで商品開発を行った。
学生は、商品の組み合わせやパッケージデザインといった商品企画をはじめ、チラシやポップ作成などの販促活動にも携わった。時間の経過とともに、色紙に書いた文字が色褪せて見えなくなってしまったという学生の経験から、耐光性に優れた水性顔料インクを使ったペンを選定し、〝色紙を受け取った人が書いた人の想いをいつまでも読むことができる〟という意味を込めて商品名を付けた。
また、渡す人に合ったカラーを選択できるよう、セットは4種類展開とし、それぞれの色に合ったペンを4色選びました。さらに、ペンを使ったアレンジ方法を紹介するため、方法を記したカードを商品に同封。Instagram「想い郵便」(https://www.instagram.com/tegaki_de_omoiwo/)でも発信するなど、学生視点のアイディアを採用している。
松本ゼミでは、デジタル時代においても若者が手書きの温かさに共感し、書くことの楽しさや面白さを実感してもらえるように、今後もイベントやSNSを活用して手書きの魅力を発信する予定。