2021年10月12日 【近畿大】フェイスシールドに新たな役割を付与、学生が4タイプ考案

 

近畿大学経営学部(大阪府東大阪市)商学科廣田章光教授のゼミで「デザイン思考」を研究している学生らが、新型コロナウイルス感染対策で用いるフェイスシールドに、新たな役割を付加した4タイプを考案した。観光地やイベント会場での実用化を目指しており、10月14日に、観光船事業を行う大阪水上バス㈱(大阪市)と水都大阪コンソーシアム(大阪市)の関係者に、学生がプレゼンテーションを行う。プレゼンテーションは、大阪水上バス株式会社のクルーズ船「サンタマリア」の船上で実施する。

フェイスシールドを考案したのは、廣田ゼミの学生。研究している〝デザイン思考〟という思考法を用いて、コロナ禍で着用されているフェイスシールドに、感染予防に加えた新たな役割を創造することができないかと考えた。

そこで出たアイデアをもとに、梱包資材の製造・販売などを手掛ける㈱美販(大阪府東大阪市)の協力を得て、試作品を開発した。今後の商品化にあたり、大阪の観光地での活用を目指して、大阪水上バス㈱と水都大阪コンソーシアムの関係者に向けたプレゼンテーションを行った。シールドの特徴は次のとおり。

⑴伸びールド:ファッションアイテムとして若年層に人気のスポーツキャップに注目し、キャップの存在を生かした新たな体験を提供するフェイスシールド。アタッチメントに繋いたゴムの伸縮を利用して、会話時など他人と接するときは素早く装着できるとともに、屋外で一人の場合には、キャップの上にのせることで解放感を得ることが可能。

⑵エモールド:マスクを着けているとよい写真が撮れないという学生の声をもとに、スマートフォンの写真加工アプリからヒントを得て、ホログラムをつけることで加工したような写真が撮れるフェイスシールドを開発。ネーミングは、若者が感情をゆさぶられた瞬間を表現する「エモい」という言葉から。

⑶スモールフェイス・シールド:白いマスクを着用すると顔が大きく見えるという悩みの解消をめざしたフェイスシールド。化粧のシェーディングや小顔マスクを参考にして、顔色と違和感のないカラーを採用。コの字型の形状で、化粧崩れも防止する。

⑷コミュニケーション・フェイスシールド:マスクをつけると表情が見えず怖がる子供がいるという情報から、動物やキャラクターの輪郭をプリントしたフェイスシールドを考案。また、サッカーや野球の観戦中にフェイスペイントをして応援を楽しむファンに注目し、飾りを付けたフェイスシールドをつけることによってフェイスペイントのように見えるバージョンもある。


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