2022年9月2日 【農工大】科学博物館で「植物学教授用掛図」を初公開

東京農工大学科学博物館では、初公開の「植物学教授用掛図」を展示している。

明治時代は「掛図」を用いて授業を行っていた。同資料は明治35年に印刷された植物学の掛図で、同大工学部前身の東京高等蚕糸学校で授業に用いられたと考えられる。また、高等教育機関の掛図教材は手描きが多いなか、石版印刷による多色刷りの掛図であり、国内での植物学の確立と普及体制が整っていく様子が見て取れる。

教育掛図は時代とともにスライドなどに置き換わっていった。現在、掛図の現存資料は貴重。展示期間中2点ずつ公開する予定。

また、植物学教授用掛図を題材に2022年度の学芸員実習生によるサイエンスコミュニケーション企画を予定している。『学生たちと100年前の植物掛図を楽しもう』をテーマに、農工大生の視点から植物を楽しむ企画ブースを作る。さらに、今回掛図に描かれた植物画を家庭用ゲーム「あつまれどうぶつの森」のマイデザインにした。ゲームコンテンツ内でも植物画を楽しみながら、当時の掛図教材の魅力を感じることができる展示は9月30日まで行われる。


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