萩生田光一文部科学大臣は、新型コロナ感染症への抗原検査の対象範囲を大学にも広げる意向を西村新型コロナウイルス感染症対策担当大臣が示したことに関して、「具体的な相談をいただいていないが、必要に応じて効果的な活用方策について検討したい」と前向きな姿勢をみせた。5月11日の閣議後会見で、記者からの質問に答えた。
学生寮など高感染リスク場面でPCR検査
萩生田大臣は、大学での学生の学修機会の確保と、感染拡大の防止を両立するため、例えば学生寮や外部機関での実習など、感染のリスクが高い場面で、学生に対するPCR等の検査が実施されると認識しており、こうした取組を効果的に行っている大学を好事例として情報発信を行ってきたことを説明。
内閣官房で実施している無症状者へのモニタリング検査についても、学生寮などの感染リスクが高い場面での活用を念頭に、各大学に対して協力要請をしてきた。すでに検査を実施している大学もある。
このような取組を列挙した上で、「文部科学省としては、学生が安心して学習に専念できる環境を確保するためにも、効果的な検査の実施を含めて各大学での感染拡大防止に向けた取組を支援していきたい」と述べた。
さらに、今後、内閣官房からモニタリング検査の拡大等について、さらなる具体的な相談があれば、従来同様協力する見解を表明。
西村大臣が言及した抗原検査キットに関しては、「大学での活用については現時点では具体的には相談をいただいていないが、文部科学省としては必要に応じて、関係府省と連携しながら、効果的な活用方策について検討していきたい」と語った。