萩生田光一文部科学大臣は、新型コロナ感染症拡大に伴い、今後、高校生のスポーツ大会が中止や延期に追い込まれた場合、昨年同様、総合型選抜や学校推薦選抜で『努力のプロセス』を適切に評価するよう大学側に求める方針を示した。4月23日の閣議後会見で見解を表明した。
萩生田大臣は、文科省として、緊急事態宣言の対象となる都道府県の教育委員会と連携し、必要な支援を進める意向をあらためて表明。その上で、新型コロナウイルス感染症が拡大している地域でのスポーツ大会の開催に関しては、「文部科学省として一律にやめるべきとか、やるべきとか進言するつもりはない」と述べた。
一方で、高校生は春にさまざまな地方大会がスタートしまっているので、準決勝で終わりというわけにはなかなかいかない。そこは、感染拡大に配慮しながら、ぜひ考えていただきたい。一律に活動を制約することは、直ちに考えていないと語った。
また、昨年度大学入試の選抜で、初めてこういうことを経験して、大会が中止したり、延期して、本来AO入試や推薦入試で、成果をもって受験資格を得るとか、受験のなかでそのことをアピールすることができなかった学生が多数みられた。同省では、大会の中止が入学志願者が不利益を生じることがないよう、特に総合型選抜や学校推薦選抜では、努力のプロセスを評価してほしいと、昨年各大学に周知した。
萩生田大臣は、今年度も、大学関係者等と十分相談して、受験生第一の立場に立った措置を必要に応じてしていただけるよう、適切に対応する意向を表明した。