2021年4月2日 【組織マネ】グリーンイノベ加速へ組織体制構築 技術領域統括職位も創設(NEDO)

 

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は4月1日付で、グリーンイノベーションの加速などに向けた機動的な組織体制を構築した。「グリーンイノベーション基金事業統括室」「スマートコミュニティ・エネルギーシステム部」「燃料電池・水素室」「新領域・ムーンショット部」「人材開発室」を設置するとともに、卓越したスキルにより特定の技術領域を統括する職位『ストラテジーアーキテクト(SA)』を創設した。

低炭素エネシステム実現へ事業を強力推進

世界各国で持続可能な社会の実現に向けた取り組みを通じて経済成長へとつなげていく方針が打ち出されているなか、わが国でも「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が昨年12月に策定され、この政策を実現するための「グリーンイノベーション基金事業」が新たに創設された。また、欧州を中心に低炭素なエネルギーシステムの実現のため、さまざまなエネルギー技術を統合させて一体的に進める動きも出てきている。

こうした情勢の変化を捉え、NEDOは、「グリーンイノベーション基金事業」をはじめとした新たな事業や世界の動きに対応するため、研究開発プロジェクトの強力な推進、新領域におけるイノベーションの加速、そのための人材開発などを目的として、4月1日付で組織体制を変更した。

今後、技術開発成果の社会実装を促進するイノベーション・アクセラレーターとしての役割を一層強化し、経済と環境の好循環をはじめとする社会課題の解決へのさらなる貢献を目指す。

新領域・ムーンショット部など設置

新たな組織体制をみると、「グリーンイノベーション基金事業統括室」は、「グリーンイノベーション基金事業」で実施する各分野のプロジェクトを統括・推進する。また、「スマートコミュニティ・エネルギーシステム部」「燃料電池・水素室」では、スマートコミュニティ、蓄電池、燃料電池、水素分野の技術開発を相互連携のもと横断的に実施。また「燃料電池・水素室」を同部に設置し、当該分野の技術開発を一層強力に推し進める。

さらに、新設した「新領域・ムーンショット部」では、新領域の研究やムーンショット型研究開発事業などを実施し、イノベーションの創出を推進し、人事部には「人材開発室」を設置。NEDO職員の能力向上に向けて、人材開発・育成体制のさらなる強化を図る。

また、新たな職位「ストラテジーアーキテクト(SA)」も設ける。今後のイノベーションの大幅な加速に向けて、有望分野の研究開発を戦略的に推進することに加えて、成果を着実に社会実装につなげることが重要。研究開発プロジェクトのマネジメントも、この観点からの体制・取り組みを強化する必要がある。

今回NEDOでは、重要な技術分野について、深い知見やグローバルな人的ネットワーク、卓越したプロジェクトマネジメントスキルを有する者を、プロジェクトの統括責任者として配置するための新たな職位「ストラテジーアーキテクト(SA)」を創設。一層機動的なプロジェクト運営体制の構築を図る方針だ。

4月1日には、重要な技術分野の一つである燃料電池・水素分野に対するSAを配置した。

 


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