2022年8月29日 【立命館大】カーボンマイナスプロジェクト環境保全型農業で地域振興 放置竹林活用のバイオ炭畑で〝地球を冷やす〟クールベジタブルを栽培

立命館大学経営学部の林永周准教授ゼミに所属する学生7人は、茨木BBS会(青年ボランティア団体)と学生団体「OIC×BBSカーボンマイナスプロジェクト」を結成し、茨木市の上音羽にある放置竹林の竹から作ったバイオ炭の農作地で野菜を栽培し、環境保全型農業の普及や同市の活性化を目指して活動している。去る8月20日には、地域住民らを対象に、夏野菜の収穫祭とカレー提供イベントを茨木市上音羽で開催した。

世界的な地球環境の保全に向けて、社会全体で様々な取り組みが促進されている。その中で、農業分野で推進される環境保全型農業(※)への認知度は低く、農業現場への浸透は十分とは言えないのが現状。また、国内では耕作放棄地や放置山林が多く存在し、それらが農産物の収穫量を低下させ、まち全体の魅力の低下や激甚災害をもたらす可能性が懸念されている。

同プロジェクトでは、このような現状を変え、環境保全の観点からまち全体や農業を活性化させるため、2021年から、茨木市北部の放置竹林の竹を伐採・炭焼きにし、4aと10aの畑にすき込んだバイオ炭の畑に苗を植え、夏野菜を栽培してきた。

今回のイベントでは、収穫した夏野菜でカレーを作り、地域住民の方々に提供する。発生した生ごみは、コンポストにして一巡完結させた。

今後、これらの野菜を〝地球を冷やす〟クールベジタブル=「クルベジ」と名付けて販売し、環境保全型農業の普及、茨木市の竹害や農業離れを解消することを目指す。また、地域住民に、「食べるだけで〝エコ〟」につながることを発信し、茨木市の魅力を発信するイベントを実施するなど、茨木市のブランディング向上や活性化を目指す。

※ 環境保全型農業:農業の持つ物質循環機能を活かし、生産性との調和に留意しながら、土づくり等を通じて化学 肥料、農薬等の使用による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業


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