東京・北の丸公園の科学技術館は7月21日㈭から8月30日㈫の日程で、夏休み企画展として海野和男昆虫写真展「ダマして生き延びる 昆虫の擬態」を開催する。昆虫写真の第一人者である海野和男(うんのかずお)氏が数十年にわたり世界各地で取材した昆虫写真を展示。同館では、「昆虫たちが擬態によってダマして生き延びようとする高度な生存戦略を見破ってください」と多くの来場を呼び掛けている。
昆虫写真家の海野和男氏は1947年東京生まれ、小学生時代より昆虫と写真に興味を持ち東京農工大学で昆虫行動学を学んだ後、フリーの昆虫写真家として活躍した。主なフィールドは長野県小諸市とマレーシア。熱帯雨林の昆虫、特に擬態に興味を持ちライフワークとしている。1994年に写真集「昆虫の擬態」で日本写真協会賞受賞、現在は日本自然科学写真協会会長を務めている。
今回の昆虫写真展では、海野氏が国内だけでなく世界各地に数十年にわたって取材を重ねて撮りためた写真からセレクトした33枚の大型写真パネルを展示する。擬態は昆虫が身を守るためにかくれんぼをしたり、毒もないのにハチに似たりする現象のことだが、あまりにも上手な昆虫たちの擬態に驚かされる。
また、会場では海野氏自身の編集・ナレーションによる動画も上映し、より臨場感のある昆虫たちの擬態の様子を見ることができる。