国立環境研究所福島地域協働研究拠点は、福島県立博物館の「ポイント展」で、初めて福島県立体白地図のプロジェクションマッピング『3Dふくしま』を出張展示する。展示は11月1日㈫から来年26日までの期間限定で、この企画に合わせ、福島県立博物館監修によるコンテンツを含む二つの新規コンテンツも初公開する。
環境研は、東日本大震災の直後から、放射性物質の動態解明や放射性物質に汚染された廃棄物の処理などに関する「災害環境研究」を進めてきた。2016年4月には、福島県三春町に整備された福島県環境創造センター内に福島支部(現:福島地域協働研究拠点)を開設。地域と協働した災害環境研究に取り組んできた。
『3Dふくしま』は、立体地図へのプロジェクションマッピングによって、専門的な研究成果の科学データを子どもにも大人にもわかりやすく〝見える化〟した展示コンテンツ。1コンテンツあたり約2分で人と自然と社会とのかかわりを解説した同展示は、2020年8月にコミュタン福島で展示を開始して以来、来場者からも好評を得ている。
福島県立博物館のポイント展で、二つの新規コンテンツを加えた『3Dふくしま』を期間限定で展示する。この企画に合わせて、人文学分野と自然科学分野を融合させたコンテンツとして「福島県の製鉄遺跡」を、福島県立博物館監修と、まほろん(福島県文化財センター白河館)の協力のもと製作した。加えて、基本的な福島県の地理情報を知るためのコンテンツ「福島県の地理」も新たに制作した。
環境研は、3Dふくしまのコンテンツを拡充するために今年4月から6月にかけ、クラウドファンディングで資金を募集。今回の新規コンテンツの開発・追加では、クラウドファンディングで集まった資金を活用した。