理化学研究所(理研)は、フランスの原子力・代替エネルギー庁(CEA)と、計算科学と計算機科学分野での研究協力を一層深めるため、2017年1月11日から5年間、研究協力を行ってきたが、今年7月28日に新たに量子コンピューティングを研究協力分野に加え、延長の取り決めを締結した。
この研究協力の延長取り決めは、計算科学と計算機科学分野での共同研究の継続によりさらなる充実を図るとともに、将来を担う研究者等の人材育成を促進し、日仏の科学技術の発展に寄与することを目的としている。
日本とフランスはそれぞれ、さまざまな研究分野や社会経済分野におけるシミュレーションに関し、その基盤となる次世代のスーパーコンピュータの研究開発を国家プロジェクトとして進めている。
文科省は、日仏政府間の計算科学と計算機科学の分野における研究協力を強化するため、日仏科学技術協力協定の下、フランスの国民教育・高等教育・研究省との間の計算科学や計算機科学分野における協力に係る実施取り決めを結んだ。
この取り決めの下、理研とCEAは計算科学および計算機科学分野での研究協力の取り決めを2017年1月11日に締結し、5年間実施した。
次世代のスーパーコンピュータを中心とした研究開発は今後も両国の国家プロジェクトとして位置付けられている。日仏間の研究協力をより強化するため、今回、新たに量子コンピューティングを研究協力分野に加え、延長の取り決めを締結した。
今回の締結を機に、計算科学と計算機科学における新たな分野での両機関間の協力関係のさらなる発展が期待される。