理化学研究所が 今年3月に共用を開始したスーパーコンピュータ「富岳」は、世界のスーパーコンピュータに関するランキングの、①TOP500、②HPCG(High Performance Conjugate Gradient)、③HPL‐AI、④Graph500のすべてで、第2位に大きな差をつけて、第1位を獲得した。この結果は「富岳」のフルスペック(432筐体、15万8976ノード)によるもので、4期連続の世界トップの栄誉を獲得した。
これらのランキングは、現在米国ミズーリ州セントルイスのアメリカズ・センター及びオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「SC21」で、11月15日付(日本時間16日)に発表された。
これら四つのランキングすべてでの4期連続での第1位獲得は、「富岳」の総合的な性能の高さを示すもので、新たな価値を生み出す超スマート社会の実現を目指すSociety5.0で、シミュレーションによる社会的課題の解決やAI開発と情報の流通・処理に関する技術開発を加速するための情報基盤技術として、「富岳」が十分に対応可能であることを実証するもの。
「富岳」は今年3月9日に共用(本格稼働)を開始したが、文科省の成果創出加速プログラムでの本格的利用や新たな公募の実施、一般公募で採択された課題の開始、有償利用を含めた随時利用の募集開始、国の重要課題として政策的必要性に基づく利用の開始など、本格的な利用が具体的に開始されている。