政府は11月を「児童虐待防止推進月間」と位置づけ、子どもたちの虐待防止に向けた取組を進めることとしているなか、永岡桂子文部科学大臣は、保護者、学校関係者、地域住民らに向けた大臣メッセージ「児童虐待の根絶に向けて ~地域全体で子供たちを見守り育てるために~」を11月1日に発信した。「虐待はしつけとは違う」したうえで、子育てに不安や悩みがある場合は、一人で抱え込まずに自治体の窓口などに相談するよう促している。
○11月は児童虐待防止推進月間です。
子供たちへの虐待は、児童相談所の相談対応件数(速報値)が過去最多を更新、高止まりしており、極めて深刻な状況です。児童虐待により子供たちが傷つき、亡くなるようなことは、何としても無くさなければなりません。
○虐待は、しつけとは違い、子供の成長と人格形成に深刻な影響を与えます。
殴る、蹴るといった目に見える身体的虐待だけではなく、食事を与えない、放置する等のネグレクト、言葉によっておどかす、無視する等の心理的虐待、性的虐待など様々な形で行われます。
○保護者の皆さま、親子の未来を守るため、大切なお子さまの健やかな成長のため、「虐待はしない」と誓ってください。心に余裕がない時はストレスの解消など、皆さま自身が休むことも大切です。子育てに不安や悩みがある時には、一人で抱え込まずに身近な人に相談したり、自治体の相談窓口等を頼ったりしてください。
○学校関係者の皆さま、日頃から子供たちと接する中で、児童虐待と疑われる事案に気付いた際は、速やかにチームとして対応し、市町村や児童相談所に通告するとともに、関係機関と連携して対応してください。
○地域の皆さま、是非、子供や保護者の様子に関心を持って見守ってください。みなさまの声かけや日頃からのつながりが、保護者の不安軽減にもつながります。そして、子供の衣服や体がいつも汚れている、保護者が子育てに無関心であるなど虐待が疑われるサインに気付いた際は、ためらわずに最寄りの児童相談所に繋がる全国共通ダイヤル「189」(いちはやく)に相談・通告してください。
○児童虐待の防止には、家庭・学校・地域が一丸となって子供たちを見守り、育てる体制づくりが重要です。文部科学省としても、関係省庁とともに取組を推進してまいります。皆さまの御理解と御協力を心からお願い申し上げます。