2022年8月3日 【横浜市大】未利用の位置情報付きデータを利活用する世界メッシュ統計基盤を構築~多様なデータを局所的に処理、高速で安価な方式を開発~

■ポイント□

〇メッシュ統計の統計的品質評価方法を95%信頼区間により定式化

〇メッシュ統計データの有用な分野が社会の広範囲に存在することを事例的に提示

〇自律分散的メッシュ統計基盤による費用分担モデルによる事業リスク定式化

 

横浜市立大学大学院データサイエンス研究科 佐藤彰洋教授らの研究グループは、メッシュ統計の利活用を可能とする技術的要素を開発し、メッシュ統計基盤上で㈱ドコモ・インサイトマーケティングが提供するモバイル空間統計処理することで、東京オリンピック競技大会期間中のリアルタイムの活動状況観測の実証を行った。この研究成果により、現在は未利用になっている大量の位置情報関連データの社会的利活用の大幅な推進に結び付くと期待される。

メッシュ統計は我が国固有の技術が複数ありながら、対象とするデータの量が非常に多く、また種類や形式などの多様性が極めて高いことから、求められる計算量の大きさがネックとなり、利用が進んでいなかった。横浜市立大、㈱丹青社、㈱リクルート、統計数理研究所、独立行政法人統計センターで構成する研究グループでは、メッシュ統計の普及と未利用データの活用を目指して、分野を超えた産官学連携での研究開発を行っている。

そのなかで世界メッシュ統計基盤の自律分散的なアーキテクチャ設計とその実証に必要となるデータ品質、計算機システム構造、人間的組織構造、データフロー間の関係性、経済社会的に持続可能性を有するエコシステムなどに関して研究開発を進めてきた。


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