□ポイント■
〇生協食堂で国内初の水産物適切管理認証取得
〇SDGsに取り組む学生団体が事業発足
〇毎年1ヵ月限定で提供「ちくわサラダ」など
横浜市立大学金沢八景キャンパスの生協食堂では、国内の大学では初めてとなるMSC/ASC CoC認証に対応した「サステナブル・シーフード(※)」を使用したメニューの提供を開始した。MSC/ASC CoC(Chain of Custody)認証は、加工、流通の過程で認証水産物と非認証水産物の混入を防ぎ、適切に管理することを目的とするもの。
※サステナブル・シーフード:水産資源や環境に配慮し適切に管理されたMSC認証を取得した漁業で獲られた水産物や、環境と社会への影響を最小限に抑えたASC認証を取得した養殖場で育てられた水産物のこと
ここ数年、地球温暖化による急激な水温上昇、過剰漁獲や違法漁業などにより、水産資源が減少している。こうした課題に対し、SDGsに取り組む学生団体「TEHs」(テフズ)の学生が、授業の中でサステナブル・シーフードの取組を学び、限りある水産資源を絶やさないために今自分たちにできることを考え、「サスシープロジェクト」を立ち上げた。
生協食堂と学生の取組により、学生が身近な学食でサステナブル・シーフードを〝食べる〟ことで、SDGsに対する理解を促進し、「海の豊かさを守ろう(ゴール14)」の達成に貢献する。
生協食堂での提供は5月9日からスタートした。最初は毎月1週間限定で実施し、第1弾のメニューは、「サスシーミックスフライ丼」「サスシーちくわサラダ」。
横市大生協は、この企画を実現させるために生協食堂において認証水産物と非認証水産物を確実に分別するための管理を確立し、㈱andBLUEのMSC/ASC CoC認証のグループに加わった。また、TEHsの企画検討では、すでに社員食堂でサステナブル・シーフードを導入しているパナソニック ホールディングス㈱に、MSC/ASC認証水産物の購入では、同大と包括的連携協定を締結しているイオン㈱に協力を得ている。