2022年1月18日 【東海大】創立者・松前重義氏が野球殿堂入り 大学野球の振興などに多大な貢献

 

学校法人東海大学の創立者・松前重義氏(まつまえ しげよし、1901年~1991年)がこのほど、公益財団法人野球殿堂博物館から、わが国野球の発展の貢献者の功績を永久に讃え、顕彰する「2022年野球殿堂入り」(特別表彰)に選出された。

後日開催される表彰式終了後、野球殿堂博物館内の殿堂ホールに顕彰レリーフ(ブロンズ製胸像額)が掲額される。

■スポーツを通じた世界平和への貢献

松前重義氏は「スポーツを通じて国家間の友情をはぐくむ」という平和への思いをもって、東西冷戦時にもさまざまなチャネルを通じて民間外交に努めた。米国ロサンゼルス・ドジャースのピーター・オマリー会長と親交のあった松前氏は、オマリー氏から野球のオリンピック正式種目採用への協力要請を受けると、同氏と協調してソ連・東欧諸国への民間外交を継続。ロス五輪のソ連ボイコットで東西対立の緊張が高まるなか、1989年にソ連・モスクワ大学へ野球場(松前記念スタジアム)を建設・贈呈し、国際的な野球の普及とスポーツを通じた国際交流を推し進めました。

同球場で日ソ米中4カ国の大学による「第1回国際学生野球大会」が行われ、同大会はこの後、隔年で2007年まで開催された。

■大学野球の振興

また、大学野球の振興にも注力した。全日本大学野球選手権大会の出場校を大幅に広げたいとの意向から、首都大学野球連盟を1964年に設立。発足時の加盟大学は、東海大、日本体育大、明治学院大、成城大、武蔵大、東京経済大、東京教育大(現筑波大)の7大学で、現在は計16大学による2部制でリーグ戦が実施されている。松前氏は、学生野球で、学生が学問とスポーツを両立し、野球を通じて人生を学ぶことを願い、ひいてはスポーツによる友好親善を展開していくことを説き続けた。

■高校野球の振興

松前氏は1944年に旧制における電気通信工業学校(現東海大付属高輪台高校)、1948年には新制における東海高等学校(同)を設立し、その後、全国に付属高校を開校した。学園の付属高校(提携校含む)14校のうち、これまでに12校が甲子園(夏の全国大会または春の選抜大会)に出場している。松前氏自身も1971年から1991年8月の逝去までの20年間にわたり日本高校野球連盟最高顧問を務めた。

 

 

 

 

 


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