東京大学は3月24日付けで、相田卓三大学院工学系研究科教授に対して「卓越教授」の称号を授与することを決定した。
相田教授の専門は、超分子化学。超分子重合を開拓し、革新的機能材料の創成に向けた展開を先導してきた。超分子重合で得られる動的な性質を有する材料が、従来の高分子材料とは異なり、原料の容易な回収、鎖の自在な組み替え、自己修復、外場応答などを可能にし、持続性社会の構築に必須であることを提唱。米国化学会賞、紫綬褒章、日本学士院賞を受賞している。オランダ王立芸術科学アカデミー、全米工学アカデミー会員も務めている。
卓越教授の称号は、東大現役教授のうち、専門分野で特に優れた業績を挙げ先導的な役割を果たしている者で、
①ノーベル賞の受賞者又は文化勲章の受章者
②ノーベル賞・文化勲章に準ずる賞の受賞又は業績を有する者として部局長が推薦した者
に対して付与することができることとされている。
卓越教授の称号授与は、2017年3月の梶田隆章教授、十倉好紀教授、2019年3月の藤田誠教授、2021年9月の宮園浩平教授に続き5人目となる。