2021年12月14日 【東大】コロナ患者の9割に過剰の数の血小板塊 研究Gが世界初発見

新型コロナウイルス感染症では、血栓症(特に微小血管血栓症)が同感染症の重症度や死亡率の重要な要因の一つであることが報告されてきたが、詳細は謎に包まれている。この謎を解くために、東京大学大学院理学系研究科の合田圭介教授、同大学院医学系研究科の矢冨裕教授と米国バージニア大学教授らが率いる共同研究グループは、東大病院に入院したコロナ患者(110名)から採取した血液内の循環血小板凝集塊を、マイクロ流体チップ上で高速流体イメージングにより大規模撮影し、取得した循環血小板凝集塊の画像ビッグデータを解析した。その結果、驚くべきことに、全患者の約9割で、過剰な数の循環血小板凝集塊が存在することを世界で初めて発見した。また、循環血小板凝集塊の出現頻度とコロナ患者の重症度、死亡率、呼吸状態、血管内皮機能障害の程度に強い相関があることも明らかにした。この研究成果は、新型コロナでの血栓症発症機序の解明、重症化リスクの予測、より良い抗血栓療法の探求・評価、後遺症の理解に資すると期待される。

この研究成果は、12月9日にNature Communicationsのオンライン版で公開された。


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