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東北大学東北メディカル・メガバンク機構の研究グループは、コホート横断検索システムカタログを公開した。一定の集団を対象に長期にわたって生活習慣と疾患の発症について調査することで、生活習慣または特定の事象の暴露と疾患発症リスクとの関係を解析するための分析疫学の一手法であるコホート調査。システムカタログの公開は、同調査情報の横断的な検索を目指したもの。日本国内のコホート調査で保有する情報のサマリー（概要、要約）を、一括して閲覧することができる。
公開したのは「東北メディカル・メガバンク計画」「ＰＲＩＳＭ認知症プロジェクト」「ＮＩＢＩＯＨＮマイクロバイオームプロジェクト」が収集するデータ項目で、今後順次拡大予定。
国内のコホート情報を相互に利活用することで膨大で多様なデータでの解析が可能となり、一人ひとりの体質に合わせた個別化ヘルスケアの実現に貢献することが期待される。
ヘルスケア産業領域では、国内に数多くあるコホート・バイオバンクのデータの有効活用が期待されているが、企業のニーズ調査から、どこにどのようなデータがあるかなど各コホートのデータを横断して検索するシステムの開発が必要であることが明らかになっていなかった。
今回、東北大東北メディカル・メガバンク機構の研究グループは、コホート横断検索システムを研究開発し、最初に東北メディカル・メガバンク計画で収集している5カテゴリ、２０９２項目にのぼるデータ、ＰＲＩＳＭ認知症プロジェクトの１１カテゴリ、３万８２９１項目にのぼるデータ、さらに、ＮＩＢＩＯＨＮマイクロバイオームプロジェクトの６カテゴリ、１９１７項目にのぼるデータのカタログを公開した。カタログは、インターネット上で誰でも利活用することができる。
コホート横断検索システムカタログは、産業界のニーズ調査に沿って必要性の高い項目を一覧できるように設計されており、本格的な運用が開始された際には、わが国の多くのコホートで収集されたデータを産業利用する基盤となることが期待される。
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